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ちえの木の実

ちえの木の実の本棚

たくさんの物語に手をのばせる本の森のなかから、これぞ!という本を選りすぐった「ちえの木の実の本棚」を覗いてみてください。

ゆうびんやのくまさん

著者
フィービとセルビ・ウォージントン/作・絵 まさき るりこ/訳
出版年
1987年
出版社
福音館書店
定価
1,100円(税込)

ゆうびんやのくまさんは、日曜日以外は、毎朝早く起きてお仕事をしています。
見た目はまるでぬいぐるみのようなのに、ぼうしをかぶり、かばんを持っている姿は、凛としています。

クリスマス・イヴも、朝から大忙しです!

 「がらがら ごとん、がらがら ごとん!」

雪が降る中でも、手紙や小包が入った袋を、手押し車に積んで郵便局まで押していきます。

 「ばん ばん ばん!」

郵便局では、手紙や小包にハンコを押します。
この、お仕事中に聞こえてくる音が、声に出して読んでみると、とても心地よいのですよ。

配達前には、ほどけかかった小包を見つけ、ていねいに包み直します。
お仕事に対する誠実な姿勢とやさしさが、町の人たちにも伝わっているのでしょう。
くまさんが配達にいくと、どのお家でも喜ばれるのです。

この絵本の大好きなところは、くまさんのお仕事の様子だけではなく、朝起きてから夜眠るまで、お家での時間も描かれているところです。
お仕事熱心なくまさんですが、お家では、自分あてに届いた小包の中身にわくわくし、大切に枕元に持っていく、可愛らしい一面も。
サンタさんのためにお菓子とミルク?を置いておくところも、思わず笑顔になります!
誰にでも、お仕事の時には見られない、お家で見せる一面があるのだと、ぐっと親近感がわきます。

この「くまさん」の絵本は、『せきたんやのくまさん』『パンやのくまさん』など、他にもシリーズがあります。
『ゆうびんやのくまさん』のおはなしが好きになったら、ぜひ、シリーズの他のおはなしも読んでみてくださいね!

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