NEWS/イベント情報

お知らせ

8月のおすすめ本①が本棚に仲間入りしました

*8月のおすすめ本①*

こんにちは。
世界中で「熱波」「酷暑」の被害が後を絶たない、今年の夏。
ギラギラの太陽の下で水あそび。汗をかきかき虫を追う子どもたち。花火にお祭り。夏の風物詩が、あたりまえの風景ではなくなってきているように感じます。
「夏だ!海だ!」と野放しに、無邪気に駆けまわる子どもたちの姿は、エネルギーのかたまりです。
大人はどこか、そんな子どもたちの姿を追いかけては、元気を受け取っているのかもしれません。
今回ご紹介する『ふたごのしろくま くるくるぱっちんのまき』は、しろくま界の「ザ・子ども」が描かれていて、つい、目を細めながら読んでしまいます。

こおりのしまに住む、2匹のふたごのしろくま。そして、かれらに寄り添うかあさんぐま。
 かあさん あそぼ
 かあさん なに してるの
かあさんは、あざらし狩りに夢中。
子どもたちは、あそびに夢中。
子どもたちはかあさんの目を盗んで、トットコトットコ、どこかへ行ってしまいます。

そこで見つけたのは、ねむっているだれかさん。
おひげがくるくるで、おもしろい! 寝てる間にいたずらしちゃえ!
 くるくる ぱっちん
 くるくる ぱっちん
ちゃあんとかあさんに報告しましたよ。くるくるぱっちんがいたよ、って。
さあ、このだれかさん、かあさんはどっきりするかな……ひやっとするかな……。

極北の氷の世界の、なんともおおらかで、なんともあたたかいある日のお話。
かあさんのしろくま1匹に、ふたごの子ぐま、というのは、私たちにとってより身近なクマ(ヒグマやツキノワグマ)の光景と重なります。
なんと、シロクマ(ホッキョクグマ)は、何十万年前、祖先のヒグマから枝分かれしたといわれています。
かあさんは1匹で狩りをして、子どもたちを守り、立派に育て上げるのです。
子どもたちの無邪気な姿は、2匹となると、倍の破壊力! 目も耳も手も2つでは足りずに、倍の4つないと、この子たちを捕まえられそうにありません。
でも、4本の手の強さくらいの寛大さで、やさしく抱きしめているように見えます。

地球の環境問題に巻き込まれて、悲しいことにかあさん1匹に対して子ぐま1匹、という未来もそう遠くなさそうです。
いつまでも、こんなに笑いあふれる3匹のシロクマの親子を見ていたい。
そうしたら、子ぐまたちの溌剌と駆けてゆく姿に「くるくる ぱっちん」と思わずテロップをつけて、また笑いだしてしまうかもしれません。

(スタッフ 武本)

書籍名:『ふたごのしろくま くるくるぱっちんのまき』
出版社:講談社
著者:あべ弘士/作
出版年:2012年
定価:1,980円(税込)