NEWS/イベント情報
5月のおすすめ本①が本棚に仲間入りしました
*5月のおすすめ本①*
こんにちは。
2026年5月、ちえの木の実は24歳になりました!
恵比寿へ移転して14年。世の中も大きく動き、人々の動きにもさまざまな影響がでた14年、でしたね。
ちえの木の実で絵本を選んだり、おはなし会でたくさんの絵本に出会ったり……そんな子どもたちの姿を見ていると、お誕生日(1年)はあっという間です。(あの頃生まれた子が中学生ですもの!)
心もからだも、健やかに大きくなってほしい。恐ろしいことに巻き込まれないように、安全でいてほしい。しなやかな心とからだの持ち主になってほしい。祈りや願いはつきませんね。
今回ご紹介する『星どろぼう』を読むと、いつも、星の数ほどの願いごとの分だけ、星が空に瞬いているのだな……とじんわりあたたかい気持ちになります。
夜空に煌めく星、ぽっかりと浮かぶ月、一度でもとってみたい……と思ったことはありませんか?
ここにもいました。山のてっぺんの村にすむ、どろぼうです。
空の星まで届く長いはしごにのぼって、すばやく星を1つポケットに。袋に。樽の中に。
空から星が消えるまで、「星どろぼう」を続けたのです。
星が1つもなくなった空。村人は、びっくり、そしてがっかり、しょんぼり。
でも「月だけは守らないといけない」と知恵をしぼり、勇気を出して……見事「月どろぼう」をつかまえました!
つかまえた、はいいけれど、きらきらとどろぼうの家じゅうにあふれかえった星が、どうしたって戻せない。
星をとるのは簡単だったのに、ね。
星をもう一度空にくっつけるのは、どうしたらいい?
のりもタールもパンやのねりこも、だめ。空におしつけても、つーっと落ちてきてしまいます。
じゃあ空を見上げて、私たちはなにをする? 両手を合わせて、目をつむり、心の中で……。
そう、それが答えです。
この絵本を読んで、もう一度空を見上げると、ひゅーっと音をたてて空にのぼり、ピタッとくっつく星の音が聞こえてくるような気がします。
まるでこの地球上の誰もが、1つの星をかかえて生まれてくる、そんな気がしてならなくなるのです。
人里離れたところでひとりぼっちだった星どろぼうがほしかったのは、だれかの心だったのかしら。
手で触れてみたかったのは、心のぬくもりだったのかしら。
きりきりと切なくて、きらきらと眩しくて、ほかほかとあたたかい、そんな気持ちが手にとれるお話です。
(スタッフ 武本)
書籍名:『星どろぼう』
出版社:ほるぷ出版
著者:アンドレア・ディノト/文 アーノルド・ローベル/絵 やぎたよしこ/訳
出版年:1978年
定価:1,650円(税込)
