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3月のおすすめ本②が本棚に仲間入りしました
*3月のおすすめ本②*
こんにちは。
土のなかで眠っていた虫や動物たちが、春だ春だ!と動き出し、植物たちも喜び勇むように芽吹くころですね。
春のにぎわいを感じながらお散歩をしていると、春風にのって、鳥が草むらを歩く音や虫がぶーんと元気よく飛ぶ音が聞こえてきて、ふと『のはらうた』のみんなを思い出しました。春の陽だまりに包まれるように、心がほわっとあたたかくなる『のはらうた絵本』をご紹介します。
のはらむらに住む仲間たち、のはらみんなの代理人、工藤直子さんが、散歩中に聞こえてきた「うた」を書きとめたのが『のはらうた』です。
人間も、動物も植物も、ともに地球に生きる仲間なんだよね。
風も海も、みんな、同じように、心があり、夢やよろこびがあるんだよ。
と、教えてくれます。
ちょっと、こおろぎしんさくさんの声を聞いてみましょう。
さびしいよる こおろぎしんさく
くろいくろい よるの まんなか
つちの つめたさが
あしに しみとおると
なぜか はねがふるえます
なぜか でんわをかけたくなります……
こんなにも心がしくしくしながら、秋の夜長に鳴いていたんですね。秋になったら、ちゃんと虫の音に耳を傾け、ことばをかけてあげよう!と、温かな親しみが湧いてきます。
のはらみんなにはそれぞれ名前がついています。「かぜみつる」「ふくろうげんぞう」「いけしずこ」など。
一人ひとりの性格にぴったりな名前がついているからこそ、その名前を呼びたくなるのです。そして、その身近な隣人にエールを送ったり、なぐさめたり、一緒にうなずいたりしたくなるのです。
生きとし生けるものの声に寄り添い、両手でやさしくすくい取って集めてきた、工藤直子さんのやわらかなことば。そのことばを受け取り、のはらみんなの一番美しく澄んだ姿を描いたあべ弘士さんの画。まるで、ことばと画が、笑いながらキャッチボールをしているようです。
心を寄せることで聞こえてくる「うた」が、何でもない日々から、スキップしたくなるような彩りに溢れた日々へと誘ってくれるでしょう。
(スタッフ 荒木)
書籍名:『のはらうた絵本』
出版社:童話屋
著者:工藤直子/詩 あべ弘士/画
出版年:2024年
定価:1,980円(税込)
