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書籍名 どうぶつしんぶん
出版社 福音館書店
著者 岸田衿子 松竹いね子 谷川俊太郎/ぶん 堀内誠一/え
出版年 1983年
定価 1,210円(税込)

あ ら す じ

どうぶつの世界にも新聞があるんですって。
なになに、どういうこと?と思われた方、必読ですよ!
『どうぶつしんぶん』は、春・夏・秋・冬、1誌ずつ新聞の形で4つに折られて入っています。

編集長のたにかわくまたさんからの一言。

このしんぶんのめざすところは、つぎのとおりである。
(1)ほんとのことは、ほんとのままに、みんなにしらせる。
(2)うそのことは、うそらしく、みんなにしらせる。
(3)ほんとでもうそでもないことは、おもしろおかしく、みんなにしらせる。

これに則った記事は、ほんとのようなうそのような、でもどちらでもないような言葉のユーモアが、そこかしこに散りばめられています。
じわりじわりとこみ上げてくる笑いがしずかに続き、ひとり微笑んでいる。
まさに「くすくす笑う」とは、こういうことなのでしょうね。

季刊誌なので、お店の広告も、季節にぴったり!
そのキャッチとイラストで、今すぐ訪れてみたくなります。
例えば、なつのごうでは、「このなつのモード しゃぼんだまカット パーマでかみをにゅうどうぐもに 5だいめかにのとこや」。
ふわっふわでもっこもこな髪型の私を想像するだけで、うふふ、と、ほくそ笑んでしまいます。
また、宇宙を舞台に3匹のおさるのお話の連載や、詩、俳句などの投稿欄もあるので、春夏秋冬、4誌全部ひろげて辿る醍醐味もあります。
小学生のころの学級新聞のように、身近な話題も満載で、私たち人間と変わらない日々の営みをどうぶつの目線で覗くことができます。

そして、なんといっても、軽やかな鼻歌が聞こえてきそうな堀内誠一さんの挿絵の数々。
画風が1つひとつ異なります。
どうぶつたちが、ここだよ!と愛らしい表情で呼びかけてきて、隅から隅まで、じっくりと記事を読んでみたくなりますよ。
読んだあとは、なーんて心がふかふかなんだろう、とお日さまの温もりがのこるお布団にくるまれたような心持ちになるでしょう。




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