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書籍名 10までかぞえられるこやぎ
出版社 福音館書店
著者 アルフ・プリョイセン/作 山内 清子/訳 林 明子/絵
出版年 1991年
定価 1,320円(税込)

あ ら す じ

雪山をバックに、にっこりとこちらを見ているこやぎ、なんだかうれしそうでしょう?
このこやぎ、なんと10まで数を数えられるようになったばかりなんです。
得意げになって、まずは、水たまりにうつった自分を「ひとつ」と数えます。
通りかかったこうしを「ぼくで ひとつ、きみで ふたつ、1、2」。
こうしのかあさんまで数えて「ぼくで ひとつ、こうしで ふたつ、かあさんうしで みっつ、1、2、3」。

数えることに、純粋に喜びを感じるこやぎ。
一方、こやぎに数えられてしまうことに、なぜか怒りむき出しの、まきばの動物たち。
「こやぎったら、ぼくたちのことを かぞえたんだよ」と、こうし。
「ことわりも しないでね」と、とうさんうし。
こんなふうにして、こやぎの後ろを、怒りをあらわに猛スピードで追いかける動物たちが続きます。
そして、走りに走った先、勢い余って飛び乗ったのは、10人乗りの船。
10人より多く乗ったら、たちまち沈んでしまう船です。
だれか!正確に、急いで、数を数えられる子はいるのでしょうか!!

『スプーンおばさん』などで親しまれる、ノルウェーの作者プリョイセンは、民謡から自作の歌まで、歌うことが大好きで上手だったとか。
この物語も、喜びと驚きと怒り(と、読者側は笑い)の抑揚に富んでいて、一曲の歌を歌い切ったときのような読後感に包まれます。
ひとつ、ふたつ……ここのつ、とおの数え方、1・2・3……10の数え方、こやぎのように得意げに、リズミカルにどうぞ。
ノルウェーの雄大な自然を描いた林明子さんの、ちょっとした隠し絵を探し出すのも、お楽しみのひとつです。




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