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書籍名 ねむねむくんとねむねむさん
出版社 のら書店
著者 片山令子/作 片山健/絵
出版年 2012年
定価 1,430円(税込)

あ ら す じ

そろそろ冬も明けようとしているある日のこと、ねむねむくんは、ねむねむさんのおうちを訪ねます。
ほんとうは、ねむねむくんもねむねむさんも、もっとちゃんとした名前があるんですけど、あまりにも寒くてねむたくて、自分たちの名前をすっかり忘れてしまったのです。
でもふたりですーすー眠りながら話していると、少しずつ思い出してきました。
いっしょに食べようと思って木の実を持ってきたことや、ハチミツ入りの濃い紅茶を用意しておいたこと、それからおひさまがぽかぽかあったかいこと……。

読んでいるこちらまで、寒さで固くなった体のひとつひとつがほぐれていくようです。
木の実をころがす口の中、温かい紅茶が通るのどとおなか、陽の光に温められた手、南風にくすぐられる鼻。
こうして徐々に、春を迎える体と心の準備が整います。
そろそろ外に出てみようかな、そんな気持ちが出てくる頃かもしれません。
さあ、外の様子はどうなっているのでしょう?

ねむねむくんとねむねむさんの周りでは、南風が吹きはじめ、大地も、木も、少しずつ目を覚ましはじめます。
そうしてとうとう思い出すのです、自分の名前を。
だいすきな相手の名前を。
なかよしの、ふたりの名前を。

春の訪れは、動物たち、植物たちにとって、きっと最もうれしいことでしょう。
そんなにうれしいことなのですから、たいせつな人に伝えたくなりますよね。
共に春を迎えたねむねむくんとねむねむさん。
春が来たことと、その歓びをふたりで分かち合えたこと、二重の歓びが伝わってきます。

今年は、春が来たねぇと、まっさきに誰に伝えますか?




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