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書籍名 いろいろおせわになりました
出版社 福音館書店
著者 やぎゅうげんいちろう/作
出版年 2008年
定価 990円(税込)

あ ら す じ

いつごろ出合ったのか、誰に教わったのか思い出せないけれど、からだに染みついたメロディーというのがありませんか?
また、メロディーというほどでもないけれど、音階となって口からでてくることばなど。
たとえば「あーそーぼー」(ソーファーソー)。
そして「いーいーよー」(ソーファーソー)(同じ!)。
この「いろいろおせわになりました」もその1つ。
たったの3音(ドレミ)で歌える、わらべ歌です。

おーちゃを のーみに きてください
はい こんにちは
いろいろおせわになりました
はい さようなら

お茶をのみに……なんて、粋な誘い方!
はじけるような笑顔のごあいさつを交わしたあとは、いろいろおせわになりました……なんて大人っぽい言いまわし。
カッコいい別れのことば。
なわとび歌として、からだも心も弾ませながら飛んでいた幼少時代が蘇ります。

絵本のなかに次々とあらわれる、「お茶をのみに」やってくるトモダチにもご注目を!
やぎゅうげんいちろうさんの描く子どもたち、そして次元を超えたトモダチ……。
なにやら大事そうに身に着けている物(お土産ですか?お呼ばれしたから?)が、別れのごあいさつのあと、お互いに交換されているのも、見逃せないポイントです。
ああ、こうしてなかよくなったのね、と裏のストーリーを無限に想像できるのです。

やぎゅうさんの絵に触れると、隠れていた自分の中の子どもが目を覚まし、ポンッと飛び出すのが分かります。
「いいのおー?」「いいんだよねえー」(やぎゅうさん風に)というふうに。
やぎゅうさんの絵には、いつでもどこでも歌える、わらべ歌みたいな気軽さがあります。
あそんだり、まねっこしたり、動き出したくなるような、童心をくすぐる力があります。
そして、安心感、信頼感という名の肌着のような、ぬくもりもあります。
この絵本を開いて歌うと、大人も子どもも、くにゃっと「いいおかお」になるわけですね。




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