まるで笑顔の粒が、ひとつ、またひとつとはじけているような表紙のお花。
その名も、まつばぼたん。
なかよくこちらを向いて笑いかけているようなこのお花の花ことばは、無邪気・可憐だそう。
ページをめくると、すましたお顔のかんつばきが。
次のページには、春のひざしにうとうとする、おきなぐさが。
赤は赤でも、花の数だけ違う表情の赤が、ときには読み手の心に火を灯し、ときには読み手の心を励まし、そしてそっとなでてくれるような絵本です。
「いのり いのって 百日草
わたしの ねがい 天まで とどけ」
お花に添えられたひとことも、大切なだれかに、もしくは自分の心に届けたくなります。
それはまるで、お花に意味を込めて気持ちを伝える「花ことば」のよう。
この絵本をだれかに贈るとき、そんな気持ちも添えてみてはいかがでしょう。
花束のように絵本を贈る……さりげなく心のこもった贈り物ではないでしょうか。 |