ウサギはカメよりはやい、
でもツバメよりはおそい、
そんなはやさ比べからはじまる『このよでいちばんはやいのは』。
陸のダントツはチータ、海ではバショウカジキ、空の1位はハリオアマツバメ。
でも、そのような生き物よりはやく走る「どうぐ」を作りだしたのは、人間でした。
さあ、ここからは「人工」と「自然」のはやさ比べです。
子どもたちと「もっとはやいものあるかな?」とあてっこしながら読んでも、おもしろいかもしれません。
そんな子どもたちが、ハッとする、しいんとするページが最後に用意されています。
この絵本のタイトル『このよでいちばんはやいのは』の答えが隠されているのです。
それは、まさに、私が子どもの頃に知りたかった答えでした。
だから、この絵本は、私が子どもの頃に出会いたかった、数ある絵本のうちの1冊となりました。
大人の手から子どもたちの手へ、どうか届けてあげてほしいと願う1冊です。
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