|
 |
 |

書籍名 |
黒ねこのおきゃくさま |
出版社 |
福音館書店 |
著者 |
ルース・エインズワース/作 荒 このみ/訳 山内ふじ江/絵 |
出版年 |
1999年 |
定価 |
1,200円+税 |
|
ある雨の晩、ひとりの貧しいおじいさんの家に黒ねこが迷い込んで来ます。足は細いし、おなかもぺしゃんこ、しっぽはまるで黒いくつひものような、みすぼらしいねこでした。おじいさんはそのねこに自分のミルクやパン、それに一週間にいちどのごちそうの肉まで与えます。そのお陰で毛はやわらかく、ふさふさになり、ひげはぴんとはって、りっぱになりました。でも暖炉の火が消え入りそうになると体がぶるぶる震え、歯ががちがちと鳴りました。おじいさんはそんなねこのために、貴重なまきをくべました。するとねこの震えは止まり、喉をごろごろ鳴らしはじめます。おじいさんはおなかがぺこぺこでしたが、心がいっぱいでとても幸せでした。
そして次の日黒ねこは、林のなかへ消えていきます。ねこがいなくなったおじいさんの家には、とても不思議なことが起こります。
「まきがぱちぱちもえて、時計がかちかちなって、おきゃくさまは、のどをごろごろならしています。なんて心地がいいんだろう。なんてしずかな気持ちだろう。なんて心がいっぱいなんだろう。」
わたしが大好きな場面です。おじいさんと一緒にわたしの心も暖かくなりました。
娘も大好きで何度も読んだ本です。 |
|
 |
 |
|