ある村に暮らす兄弟がいました。
両親がなくなり、のこされた財産を2人で分けることとなり、兄は、お金や宝石、いく種類もの動物を手にし、弟の手元には、老いぼれた犬1匹がやってくることになりました。
ある朝、弟の畑がきれいに耕されているのを見て、それを老いぼれた犬が成したのだと知った兄は、犬を借りていきました。
ところが、兄は、その犬が畑で満足いく働きをしなかったので、ひきずりまわし、乱暴にあたり、怒鳴り散らして殴り、死なせてしまいました。
弟は深くかなしみ、土に埋めてやりました。
すると、すぐ傍に見事な竹が1本はえているのに気がつきました。
かなしみのなぐさめに、と竹を切って持ち帰り、かごを編んで家の前につるしておくと……なんと翌朝、そのかごの中は、うみたての卵でいっぱい!
兄はそれをうわさに聞くと、かごを借りに弟の元へ。
しかし、朝になって兄がかごをのぞくと……そこには村じゅうのニワトリのふんがどっさり。
カンカンになって、かごをだんろへ放り込みました。
そして弟は、かごを返してもらいに兄を訪ねますが、それはとうに燃え尽きていて……。
弟は、力なく灰の山を見つめると、そこに豆を3粒見つけました。
さっそく食べてみると、突然、おならがしたくてしたくてたまらなくなり、勢いよく1発!
途端にただよってきたのは、なんとも芳しい香り。
香水よりもはるかにいいにおいで、うっとりするほどだったのです。
そこで弟は「おなら」を売ることにして……!?
最後には、子どもも大人も大爆笑まちがいなし。
たまには、絵本を手にたくさん笑う日を過ごしてみませんか?
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