Ω ― オメガ。
科学や数学を学ぶなかで出あう記号であり、ギリシャ語のアルファベットの最後の字。
でも、それ以外にもこの形に見覚えはありませんか?
ある日、はらぺこのこまどりが見つけたのは、エメラルドみたいなみどり色の、小さなしゃくとりむし。
こまどりは、すぐさまとびつこうとしましたが、「たべないでくれよ」と彼は懇願し、自分の特技は様々なものの長さをはかることだと告げると、早速こまどりの自慢の尾の長さをはかりました。
その長さが5インチだとわかり、嬉しくなったこまどりは、しゃくとりむしを背に乗せて、他の鳥たちのところへ彼を運んでいきました。
そして彼は、フラミンゴの首をはかり、おおはしのくちばしをはかり、さぎの足を、きじの尾を……とはかっていきました。
しかし、ナイチンゲールがしゃくとりむしに出会うと、ご自慢のとあるものをはかってほしいと願います。
それは目に見えないもので……。
おおよその長さを把握しておきたい。
でも、手元にものさしやメジャーが無かったら……。
そんな時、しゃくとりむしが活躍してくれればよいのですが、なかなかそうもいきません。
ならば、自分の指や手、腕をものさしがわりに、目安を把握してみましょう。
しゃくとりむしは、漢字で書くと「尺取虫」。
英語だと“inchworm”や“measuring worm”といわれるらしく、まさにひとあしひとあし、長さをはかることが大の得意技なのですね。
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