子どもの頃の「おやつ」を、おぼえていますか?
それは、大好きなお菓子だったでしょうか。
それとも、お母さんが用意してくれたおにぎりや、茹でたとうもろこし、食べやすくカットされた果物だったでしょうか。
「おやつ」は、家庭や土地により、ほんとうに様々です。
そこで、この著者は47都道府県各地の人に取材をし、多く集まった声をたよりに、にっぽん全国おやつめぐりの写真絵本を作りました。
北海道のいも団子。
岩手県のがんづき。
茨城県の干しいも。
富山県の昆布もの……。
手をのばして食べたくなるほどの美味しそうな写真と、興味深い解説を読みすすめれば、食べてみたい!と思うものに、いくつも出会うはずです。
江戸時代を描いた小説などには、時刻の特徴的な呼称がよく見られますが、これは日の出のおよそ30分前を「明け六つ」、日没のおよそ30分後を「暮れ六つ」とし、その間を昼夜それぞれ6等分する考え方だったとか。
喉の渇きを潤し、疲れを癒し、空腹を満たして、気持ちを新たにする。
かつて「昼八つ」と言われた午後2〜4時を指す頃に、昔も今も変わらず、にっぽんの人々は「おやつ」を楽しむひと時を過ごしてきました。
海の恵み、山の恵み、天の恵みから生まれた、ひと時の活力を得るおやつは、にっぽん全国各地で、様々な味と姿をしています。
この1冊を道案内に、おやつの懐かしさと美味しさを、笑顔を交わしたい人たちとご一緒にお楽しみください。
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