子どものためのセレクト・ブックショップ ちえの木の実
「ちえの木の実」ロゴ
ちえの木の実とは
おすすめの本
木の実便
おもちゃ
店舗案内
Q&A
リンク
HOME
おすすめの本



書籍名 まほうつかいの ノナばあさん
出版社 ほるぷ出版
著者 トミー・デ・パオラ/文・絵 ゆあさふみえ/訳
出版年 1978年
定価 1,400円+税

あ ら す じ

「わらうことは、もっともすばらしいおんがくだとおもうし、だれにもわかることばだとおもいます。」

そう語る作者が生み出した『まほうつかいの ノナばあさん』には、ユーモアとあたたかさが満ちあふれています。

イタリアのカラブリアという町に、ストレガ・ノナと呼ばれるおばあさんが住んでいました。
「まほうつかいのノナばあさん」という意味です。

なにしろ、まほうつかいですから、町の人たちはノナばあさんのことを、陰でひそひそ言いました。

でも、やっぱりまほうつかいですから、油と水とヘアピンで頭痛をたちどころに治したり、素敵なお婿さんをのぞむ女性に特別な薬をあつらえたり……と、その腕は確か。
皆、何かあるときには、こぞってノナばあさんのところへでかけていくのです。

とはいえ、ノナばあさんも年をとったので、掃除や畑仕事を手伝ってくれる人が必要になりました。

貼り紙を見てやってきたのは、うっかり者の、アンソニイ。

「あのスパゲッティをゆでるかまには けっして さわっちゃいけないよ」

そのただ1つだけを約束させ、寝るところも、食事も用意して、さらに、金貨3枚の約束をしました。

アンソニイは、うっかり者ですがよく働きました。
掃除、皿洗い、畑の草むしり、野菜のとり入れ、やぎのえさやり、ミルクしぼり。

そんな毎日を過ごしていた、ある日。
アンソニイが仕事をしていると、ノナばあさんがスパゲッティのかまの前に立ち、歌っているのに気がつきました。

歌の歌詞を聞きながら見ていると、床に置いてあるかまはグツグツ煮え立って、ほかほか湯気のたつ美味しそうなスパゲッティで、あっという間にいっぱいに!

続けて別な歌詞の歌が聞こえて、かまは落ち着き、静かに眠りました。

アンソニイは、びっくり仰天!!

「あれこそ まほうのかまに ちがいない」

と、町の人に誰彼構わず、どんどんまほうのかまの話を広めました。
でも、ひとりとしてアンソニイの言うことを信じません。

腹をたてたアンソニイは、皆の鼻をあかしてみせようと、ノナばあさんが出かけたその日、あのかまを取り出しました!

うっかり者のアンソニイが繰り広げることになってしまった、一連の騒動。

トミー・デ・パオラからの笑顔の贈りものを、どうぞ最後までお楽しみくださいませ。




■ バックナンバーはこちら

copyright(c)ちえの木の実,all rights reserved.