3匹は、文字通り立ち上がります。
強い意思と、仲間を思う心によって。
その姿は、なんともユニークですけれど。
スイスイは、ちいさな魚の子。
両親はいませんが、自分をかわいがってくれるおばさん達と、きれいな湖に暮らしています。
スイスイは、とてもしりたがりやです。
広い湖の中をあちこち泳いで見てまわり、時には危ない目にもあいました。
やさしいカレイのテンテンおばさん、りっぱなコイのピカピカおじさん、つよくてするどい歯をしたカワカマスのガミガミおじさん達は、その度にスイスイに言い聞かせます。
なんでもかんでも首をつっこむのじゃないよ、と。
でも、そんなことでスイスイのしりたがりにブレーキはかかりません。
ある日、初めて目にする桟橋のたもとで、興味深くいろいろ観察していると……突然、何かが口にひっかかり、「上の水のないところ」に釣り上げられてしまったのです!
湖からスイスイを連れ去ったのは、ニンゲンの子・トーマスでした。
スイスイを助け出すべく、テンテンおばさん達が立ち上がります。
まず目指すのは、蛙の魔女のもと。
さて、彼らは陸で息をし、無事にスイスイを助け出すことができるでしょうか。
原書初版は1933年。
北欧で生まれたこの絵本は、今も世界中で楽しまれています。
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