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書籍名 ハチドリのひとしずく
出版社 光文社
著者 辻信一/監修
出版年 2005年
定価 1,143円+税

あ ら す じ

この物語は、南アメリカの先住民に伝わるお話です。

   森が 燃えていました
   森の生きものたちは
   われ先に と 逃げていきました
   でも クリキンディという名の ハチドリだけは
   いったりきたり
   くちばしで 水のしずくを 一滴ずつ運んでは
   火の上に 落としていきます
   動物たちが それを見て
「 そんなことをして いったい何になるんだ 」
といって 笑います
クリキンディは こう答えました

「 私は 私にできることをしているだけ 」


監修をした辻さんは、このお話を聞いて深く胸を打たれ、
より多くの人たちへ伝えていくことを決意し、
そして、一冊の本という、形あるものを作りました。
【エコロジー】【スローライフ】について、
人として、
また、限りある資源によって生かされている生き物として
地球に存在する私たちにとって、
とても大切なことが書かれています。
でも、耳慣れてしまったそんな言葉よりも、
素朴で、心温かい人たちの想いが、そっと収められた……ほんとうは、そんな本です。

世界で唯一の【ナマケモノ救護センター】を支え、
生態系・環境の破壊に想いを馳せる、コスタリカの婦人がいます。

自分の善き行いが、陸と海との生きものに、等しく健康と幸せをもたらすように
と、毎日祈りながら、森を守り再生させる、ミャンマーの男性がいます。

他にも、農民として、芸術家として、女優として……
それぞれの人が、思いの先にある同じところへ向かって、
人生を楽しみながら、自然界への恩返しをしています。

私にできることはなんだろう?

そんな風に考えたとき、きっと恩返しが少しずつ始まります。
ペットボトルの使い捨てを1本やめて、炊飯ジャーの保温をやめてみる。
これでもう、〔2.2ポトリ〕のしずくを落とすことができました。
そして、それを他の誰かも、もう一人の誰かもやってみたなら?

ふと、【一人の小さな手】という歌を思い出します。
しずくを落とす一人には、誰もが いつでもなれるのだということを。



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