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書籍名 かじ屋横丁事件
出版社 岩波書店
著者 ヴァーツラフ・ジェザーチ
出版年 1974年

あ ら す じ

第二次世界大戦をはじめとする、激動の時代最中(さなか)には
数々の優れた児童文学作品が生み出されている。
この作品が、ジェザーチによって書かれたのも、1934年。
ナチスドイツの勢力が、ヨーロッパに脅威をもたらし始めた時期と重なる。

ジェザーチは、チェコスロバキア(現:チェコ共和国)の首都・プラハに生まれた。
子ども時代は、生活環境に恵まれず、貧しく孤独なものだったという。
しかし、その体験こそが、この作品を、よりリアルに、
且つ、登場人物一人ひとりに対し、読者が引き込まれるような世界を
創り出しているといえよう。

物語の舞台は、プラハの下町にある貧民街「かじ屋横丁」。
そこに住む人々は皆、ケチで腹黒い“よろず屋”の主人から
借金の不正な取り立てで苦しめられていた。
配達の仕事で、“よろず屋”に出入りする13歳の少年・フランティークは
そのあくどい主人の策略から、罪無き人々を救おうと、
ある夜、水増しされた不正帳簿を、店から盗み出すことに挑む。
しかし、それがきっかけで、物語は横丁全体をも巻き込む、
大変な騒動へと発展していってしまう。

ジェザーチは言う。
『世界中には、このような「かじ屋横丁」が数え切れないほどあって
貧しい人が、何百万と暮らしている。
そして、“よろず屋”の主人のような人もまた、たくさんいる』と。

それにしても、
貧困・社会悪などを題材にしながらも、
作品全体が、明るく愉快な雰囲気に満ちているのは、
ジェザーチその人の、子どもたちに対する、真摯な姿勢の表れではないだろうか。



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