夜、寝る前に窓の外を眺めている小さな男の子。
外はすごい風が吹いているようです。
時計はもうすぐ21時。
おかあさんに「もう ベットに はいる じかん」と言われて、ベットに入ります。
でも、風はどんどん強くなって……。
男の子も、おもちゃたちも、時計もみな、大きな風にのって夜の空へ飛び出していきます。
びゅうっ ひゅーひゅるるー ざわざわざわ びゅわあっ
いろいろな風の音を声に出して読んでいると、なんだか自分の心も浮き立つよう。
阿部結さんの絵がこの本の一番の魅力です。
かわいらしいのだけど、それだけじゃない、深みのある世界感。
ページをめくるほどに絵の力にひきこまれて、自分も夜の空に浮かんでいるような気持ちになってきます。
親子で読む時は、空の冒険についてきたおもちゃたちを一つ一つ探してみたり、かくれんぼのシーンで「いーち、にー、さーん」といっしょに数をかぞえるのも楽しいひと時。
さて、冒険から戻った男の子は、最後はおかあさんの腕に抱かれて眠りにつきます。
夜寝る前の、おやすみなさいの絵本としてもおすすめですよ。
今日もよい夢が見られますように!
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