アデルジャンジャンのまちにある、1軒のぱんやさん。
どこよりも美味しいパンを焼く、マフィンおばさんのぱんやです。
ここに、アノダッテという男の子がはたらいていました。
(この楽しくキュートな名前たちに、すでにハートをつかまれてしまいます!)
ある夜、アノダッテはこっそり地下室にしのびこみました。
「ぼくが ぱんづくりを おぼえたら、マフィンおばさんを もっと てつだってあげられる」
マフィンおばさんのようにエプロンをきっちりとつけて、高い作業台に背が届かないから台にのって。
アノダッテ、初めてのパン作りにちょうせんです。
さあ、うまくいくのでしょうか?
案の定、お話は驚くような展開へ!
後半の「どんどん、どんどん」の繰り返しのところでは、胸がワクワク、親子いっしょに読んでいるととっても盛り上がります。
最後にマフィンおばさんが言った一言には、読むたびに笑顔がこぼれます。
働き者できっぷのいいマフィンおばさん。彼女がパンを焼くシーン、すごくかっこいいんです!
アノダッテはきっとマフィンおばさんの姿にあこがれ、まねしてみたかったのでしょうね。母と子ではないからこその距離感で、お互いを認め合っているのだろうなあと絆を感じます。
河本祥子さんの絵もかわいくてたまりません。マフィンおばさんやアノダッテ、まちの人たちみんな、なんだかとっても幸せそうないい顔。
いつかマフィンおばさんのぱんやに本当に行ってみたいなあ、なんて妄想してしまいます。
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